ダイアル上には、アワーを交互に表示する役目を果たす2つの小窓が、周囲のデザインになじむかのように隠れている。時刻を読む際にはヴィヴィエンヌの両手が指し示す小窓を読む。60分ごとにアワーを示す数字が即座に変化して切り替わる。
新しいアワー表示がされると同時に、前のアワー表示がされていた窓には、ウォッチのテーマにそった謎めいたシンボルが表示される仕組みだ。位置が交互に入れ替わるジャンピングアワーが腕時計で採用されたのは、現代のルイヴィトン スーパーコピー機械式時計で初の試みだ。
分針はヴィヴィエンヌの胸元から伸び、スリムでほぼ透明な針が1時間ごとにダイアルを一周する。針の先にはタロットカード、トランプ、モノグラム・フラワーパターンのジャグリングボールがそれぞれデザインされ、世界観を崩さないまま分を示している。タロットカードやトランプ、モノグラム・フラワー、アワーの数字はいずれも先述のルイ・ヴィトンのアトリエにいる絵師によって手描きされているものだ。
「タンブール スリム ヴィヴィエンヌ ジャンピングアワー」は、複数のアームを備えたジェノバ機構(マルタ十字機構)と、複雑な多段カムおよびスプリング付きルビーローラーと組み合わせることで、この画期的なアワー表示を実現している。これには、従来方式のスターホイール(星車)とジャンパースプリングを凌ぐ利点ともいえるエネルギーの効率化、時刻表示精度の向上、ムーブメントの寿命延長がある。
言い換えれば、本機のジャンピングアワー表示は複雑さよりもシンプルさを好むウォッチメイキングの常識に逆らうものであるが、メゾンが表現したい世界観を崩さず、機械式時計の機能性と新規性を重視した作品となっている。
直径38mmのケースの中に吹き込まれた数々の小さなアートはルイ・ヴィトンのハイウォッチメイキングトランクに納められる。
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