1898年にドイツ・ケルンで創業し、2017年からLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下となった「リモワ(RIMOWA)」は、ニューヨークを拠点に活動する現代アーティストのダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)とコラボレーションしたスーツケース“リモワ × ダニエル・アーシャム イローデッド スーツケース(RIMOWA X DANIEL ARSHAM ERODED SUITCASE)”を5月18日に発売する。世界限定500個で、価格は22万2000円。「リモワ」銀座7丁目店と表参道店、心斎橋店および公式サイトでのみ取り扱う。
“リモワ × ダニエル・アーシャム イローデッド スーツケース”は、「リモワ」の代表的なスーツケース“クラシック アタッシュ(CLASSIC ATTACHE)”の中に、ダニエル・アーシャムの作品シリーズ「Future Relic」と同様の手法で製作された「リモワ」のスーツケースを模した彫刻作品が収納されているほか、美術品を取り扱うときに使用する作業用手袋と、ステッカーが付属される。
「Future Relic」は本来あるはずのない化石を、石灰や火山灰、ガラス、黒曜石などを素材に鋳造する彫刻作品シリーズだ。作品は、鋳造過程で水と油を混合させることで完成時に一部が不規則に崩れ、同じ鋳型を使用ながらも一つ一つ異なる表情を見せるのが特徴。このため、今回のスーツケースを模した彫刻作品も、500個全てが異なる作品に仕上がっている。またアーシャムいわく、現存し使用できるスーツケースの中に、“3019年に発掘されるであるスーツケース”を模した彫刻作品を収納することで、過去と未来の融合を表現したという。
「リモワ」はここ最近、「シュプリーム(SUPREME)」や「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」「アンブッシュ(AMBUSH)」などのストリートブランドをはじめ、ビジュアル・アーティストのアレックス・イスラエル(Alex Israel)ともコラボするなど、ストリートシーンで注目を集めるブランドやアーティストのコラボが相次いでいる。これは2017年から同社の共同最高経営責任者(CEO)を務めるアレクサンドル・アルノー(Alexandre Arnault、27)の趣味嗜好が大きく関係していると言われている。
ダニエル・アーシャムは、1980年アメリカ・オハイオ州生まれ。“フィクションとしての考古学(Fictional Archeology)”をコンセプトに、彫刻作品からペインティング、インスタレーション、映像作品までを手掛ける現代アーティスト。生まれながらに色覚異常(色盲)を持つことから、作品の多くが白と黒を基調としているが、近年では色覚補正メガネをはじめとした医療の発達とスタジオチームの手助けもあり、フルカラーの作品も発表。これまでに「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」や「キス(KITH)」「ハンティング・ワールド(HUNTING WORLD)」など、多くブランドと協業している。